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『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』完結、「読者に問いかけるラスト」と「問いにコメント欄で答える読者」

君が僕らを悪魔と呼んだ頃(1) (マガジンポケットコミックス)

講談社の『マガポケ』で連載されていた『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』が完結した。

 

pocket.shonenmagazine.com

本作のあらすじは以下の通り。

かつて、僕は悪魔だった。半年間の失踪を経て、記憶の全てを失ってしまった高校生、斎藤悠介。記憶喪失なりに平穏だった日常は、ある日、突然、破られた。次々に現れる過去を知る者、復讐者たち。覚えのない咎で断罪される瞬間、死肉に突きたてた刃の、幻を見た。━━さて。俺が殺したのは、どこの誰だ?

簡単に説明すれば記憶を失った男子高校生・斎藤悠介が自身の失った14年の記憶を取り戻すべく運命に翻弄される物語だ。本作は『マガポケ』で第7話まで無料、第8話以降もチケットを集めれば殆ど無料で読めるので興味が湧いた人は是非読んで欲しい。

 

以下最終回のネタバレ

 

 

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<出典:『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』/さの隆/講談社>

ここからは最終回のネタバレ。本作の前半は主人公が記憶を取り戻すサスペンス要素が強い作品だが、後半は「悪魔」と呼ばれるほど大量の罪を犯したことにより、どこに行ってもトラブルを巻き起こしてしまう主人公な視点から物語が描かれる。ラスト、死の直前まで主人公と親密に関わっていたことにより、世間から「悪魔の仲間」と認識されてしまった家族の1番の下の妹が『君が僕らを悪魔と呼んだ頃』という絵を描く。そして「多くの人を理不尽に傷つけた極悪人」と「私たち家族を救ってくれた救世主」という主人公の二つの側面を語り、「あなたの目に斎藤悠介はどう映りましたか?」「あなた自身の言葉であなた自身の答えを教えて下さい」という趣旨の内容を訴え、物語は幕を閉じる。つまりは本作は読者に問いかける形で終わるタイプの作品だ。

 

 

で、ここからが漫画アプリに連載されていた本作の面白いところで、『マガポケ』には作品の話ごとに「コメント欄」が設けられているのだが、本作の最終回のコメント欄では読者がこの課せられた問いに対してそれぞれの意見を投稿しているのだ。もちろん現在はSNSが普及しており、自分の漫画の感想を表明するなど当たり前の話ではあるのだが、自らの意見を表明でき、様々な人の意見を読める空間が設置されているというのは漫画アプリというメディアの特性なのではないかと感じられた。

 

今回自分がこのことに気付いたのは「この問いに対して、この漫画を読んだ人はどういう感想を持つのだろう?」と気になり、軽い気持ちでコメント欄を覗いてみたからだ。きっと自分が気付いてないだけで、これまでも色々な漫画のコメント欄でその漫画の感想やら考察やらが投稿されていたのだろう。

 

 

自分にとって本作は漫画アプリのメディアとしての特性を教えてくれる作品となった。

 

 

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