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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』でミサトたちがシンジに対して冷たい反応をした理由を考察する

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のネタバレ

新型コロナウイルスによる「緊急事態宣言」が発令されたことで、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』シリーズが無料配信されている。そこでYouTubeのコメント欄を読むと、多くの視聴者は『Q』でミサトたちがシンジに冷たく接しているのに疑問を感じているようだ。

 

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※『ヱヴァ破』のミサト

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※『ヱヴァQ』のミサト

確かに『破』のクライマックスで「行きなさい!シンジ君 誰かの為じゃない、あなた自身の願いの為に!」とシンジの選択を肯定していたはずのミサトが『Q』では何故かシンジに対して「あなたはもう何もしないで」と冷たく遇らっているのは、シンジにサードインパクトの全責任を負わせているようで不自然な感じがする。また『破』でダミーシステムによってエヴァ3号機が使徒として処理されたことに絶望してエヴァのパイロットを辞めたシンジについて「レイ、シンジ君を引き留めなかったですね」「最近変わってきたから期待してたんだけどな…」「しかしこれでパイロットは1人きりだ」と会話していたことから、少なくとも『破』ではネルフ本部を感情に任せて破壊しようとしたシンジを許容する心の広さを見せていた元ネルフ職員もミサトと同じく『Q』ではシンジに冷たい視線を浴びせていた。

 

『破』のラストのシンジの選択は「綾波を救うことで世界を滅ぼす」というものだったけど、だからといって別に「綾波を犠牲にすることで、世界を救う」という選択肢があった訳ではないし、シンジが初号機に乗らなければ第10使徒にやられていた可能性は高い。そのためミサトや元ネルフ職員がシンジにあそこまで冷たい反応を見せるのが理解出来ず、『Q』に対して拒絶反応を見せる声は少なくない。

 

 

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※カヲルによる「サードインパクト」の説明

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※『ヱヴァ破』ラストのリリンによる認識の説明

ただ個人的に世間の『Q』に対する酷評は「『破』のラストのシンジの選択によってサードインパクトが起きた」「ミサトたちは『破』のラストのシンジの選択に対して冷たい反応をしている」という「多くの人が誤認している可能性のある前提」に基づいたものではないかと感じる。そもそも『破』のラストではカヲルが槍を刺したことでサードインパクトは避けられたような描写になっており、『Q』のカヲルも「君が初号機と同化している間に起きたサードインパクト」と発言しているだけで、『破』のラストによってサードインパクトが起きたとは言っていない。現にカヲルの発言からはリリン(人類)は『破』のラストを「ニアサードインパクト」と認識しており、「サードインパクト」はまた別に起きたと認識していることが伺える。(ただしカヲルはリリンが「ニアサードインパクト」と認識している『破』のラストによってガフの扉が開き、サードインパクトのトリガーとなった、全てのキッカケはシンジにあったとしていることから、『破』のラストの選択はサードインパクトの直接的な原因にはなっていないが、何らかの因果関係はあったのだと推測される。)

 

 

そのため「シンジが初号機と同化している間に12秒間覚醒していた事実(おそらくQ冒頭の描写)」や、「当時の現場を知らないはずのヴィレの若い職員もシンジに冷たい反応を示した」などの描写から、『破』から『Q』までの14年間、シンジはただ眠っていただけでなく、ミサトたちから冷たい反応されるだけの何か、サードインパクトを引き起こすだけの何かがあった可能性が高いのではないかと感じる。

 

そういう前提で『Q』を観返すと、「シンジに対するヴィレ職員の冷たい視線」「初号機に乗って戦うと主張するシンジに対する、ヴィレ職員の苛立つような反応」「シンジに対して具体的な説明をしようとしないミサト」、そして「DSSチョーカーの起動ボタンを押せないミサト」などがまた違った観え方をしてくる。おそらくミサトの「あなたは何もしないで」発言も「行きなさい!シンジ君」発言があった『破』のラストの選択を否定するものではないのだろう。

 

これらの理由から自分は『破』と『Q』の間の物語が描かれていないだけで、『破』と『Q』は地続きの物語(おそらく14年の間で『破』の予告編の展開が起きていた)であり、4部作の完結編を盛り上げるための意図的な鬱パートだったのではないかと感じる。

 

 

だから『シン・エヴァンゲリオン劇場版』公開後は『Q』の評価は180度変わると予想しているのだが、果たしてどうなるか… 新型コロナウイルス感染拡大防止に伴う公開延期が残念で仕方ない。

 

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