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『僕のヒーローアカデミア』/「丸太批判」と「ヒトラーと誕生日が同じ批判」が本質的に違う理由

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『週刊少年ジャンプ』で連載中の『僕のヒーローアカデミア』のキャラクターの名前が「731部隊」が捕虜に「マルタ」と隠語をつけていた歴史を連想させるとして中国・韓国から批判を集めた問題。集英社は「疑惑のような意図はない」としながらも名前変更を発表したが、経緯の説明と謝罪の言葉がなかったことにより更に批判を集める結果となり炎上した。集英社はその後、経緯の説明と謝罪の言葉を発表。一連の問題は一応の終結を迎えた。

 

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一方で集英社の釈明・謝罪発表後に、本作のキャラクターの誕生日が「ヒトラーと同じ」だということが話題になった。この話題を報じているネットニュースでは「果たして、一度謝罪を行った編集部がこの問題について再び言及することはあるのだろうか――。」という言葉で文を締めている。しかし自分からすれば「どうして集英社がこんなイチャモンレベルの批判に言及しなければならないだろうか?」と思うと同時に、「もしかして多くの人は『丸太騒動』と『ヒトラーと同じ批判』を同じレベルの批判だと認識しているのか!?」という疑念が生じた。

 

 

多くの人が指定するように「ヒトラーと同じ誕生日」という批判は「誕生日が同じ」以上の理由はなく、強引に結びつけたイチャモンでしかない。しかし「丸太騒動」は「丸太=丸い木材」という前提がなく、「731部隊が捕虜にマルタという隠語をつけていた歴史」が広く認知されている中国・韓国からすれば、「日本の漫画が人体実験をするキャラクターにマルタという名前をつけた」という事実から「作者にそういう意図があったのでは?」という疑惑が生じるのは自然な流れともいえる。

一方で作者にも集英社にも、そうした意図はなかったのだから、開き直ってスルーするという選択もあっただろう。ただ今回「名前変更」を早々に発表したことを考えれば、「ビジネス相手である中国・韓国のセンシティブな部分に教養不足が故に触れてしまった」という落ち度があったと集英社は判断したということだろう。本作はハリウッドでの実写映画化が決まっていることから、「国際問題に発展する可能性」を避けたかったという面もあるのかもしれない。確かに本作を「世界に売り出す商品」という見方をするなら、今回の対応は「名前変更をして当然」、むしろ出版前に気づくべきことだったのだろう。こういう考え方は「作品の表現の幅を狭めて窮屈になる」という見方もできるが、集英社は本作を世界に向けて売り出したいと考えているのだから仕方がない。

 

 

こうした理由から自分は「丸太騒動」に関しての集英社の対応に大きな間違いはなかったように思う。一方でネット上では今回の「ヒトラーと誕生日が同じ批判」が起きた背景を「集英社が謝罪したからだ!」と考える人が一定数いるようだ。また今回の批判を持って「韓国は一度謝れば、こうやって次から次へとイチャモンをつけてくる!」というヘイトを平気で投稿している人もいる。ところで、この「ヒトラーと誕生日が同じ批判」は一体誰がしているのだろうか?「ヒロアカ  ヒトラー」と韓国語で検索してみると、確かにそういうツイートをしている人はいるのだが、「丸太騒動」と比較すれば圧倒的に少ない。おそらくこの批判をしているのは「どう説明しても話が通じない一部の過激派」で、大半の韓国の『ヒロアカ』ファンはこの批判をしていないように感じる。それをさも「丸太騒動」と同規模で「ヒトラーと誕生日が同じ批判」が行われているように認識して、韓国を叩いている人は「大丈夫なのか?」と心配になる。韓国の善良な『ヒロアカ』ファンからすれば「自分はそんな批判はしていないのに、韓国人と一括りにされて『嫌なら読むな』と言われて不快」と感じるのではないか?

 

 

この手の「色々な意味が含まれる言葉や表現」を使ったときに、こちらが意図していなかった意味で捉えられ、いくら「そのような意図はなかったが、そう捉えられてしまったとしたら申し訳ない」と誠心誠意謝罪しても話を聞いてもらえずに、次から次へとイチャモンをつけられることで人や作品が叩かれていく様子は日本でも嫌というほど見てきた。そのため今回の『ヒロアカ』における「丸太騒動」も未だ納得して貰えずに「ヒトラーと誕生日が同じ批判」をしてくる海外の人たちには不快感がある。ただそれと同じくらい「丸太騒動」と「ヒトラーと誕生日が同じ批判」を同じ問題と捉えて集英社の対応を非難したり、「中国」「韓国」と国で一括りにしてヘイトを投稿している人にも不快感を覚える。冷静に物事を見ることが大切だ。

 

僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

  • 作者:堀越 耕平
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/11/04
  • メディア: コミック
 

 

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