「篠原健太先生Twitter削除」「ジャンプ編集者には『少年の心』」「タピオカ乳首」「フェミニズム漫画」

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※画像は篠原健太先生が男性読者を増やすために描いた表紙

先日Twitterで話題になっていた少年マンガとフェミニズムについての個人的な見解を書いていく。どうしても上から目線の書き方になってしまっているのはご愛嬌。

 

篠原健太先生の炎上

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※『彼方のアストラ』/篠原健太/集英社

『SKET DANCE』『彼方のアストラ』の篠原健太先生が炎上してTwitterを削除した件。発端は篠原先生が献血ポスターについて言及した際に、篠原先生とツーショット写真を撮ったこともあるほどの熱心な女性ファンが「『彼方のアストラ』でヒロインが自分の巨乳に対して『無自覚』だった描写が急に実在から遠ざかって残念だった」という趣旨の内容のリプを投稿。そのリプに対して篠原先生は「少年漫画は少年を対象にしているから、女性に不快な描写はあり得る。合わない場合は読まない自由を行使してください」という趣旨のリプを返信した。篠原先生はあくまで「少年漫画は少年がターゲット」「すべての人に配慮した表現は難しいから、女性に限らず一部の人が不快になる描写はあり得る」等の趣旨のツイートをしたはずだが、何故か「少年漫画は少年を対象としているから女性軽視の描写は問題ない」「少年漫画は女性は読むな」等に拡大解釈されて拡散。

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※『バクマン。』/大場つぐみ・小畑健/集英社

大前提少年漫画は少年をターゲットにするのは当然(これは女性軽視の描写を含んでも良いと意味でもなければ、成人男性・女性が読むなという意味でもない。仮に購読層の大半が成人男性・女性だったとしても、少年を楽しませるための漫画だということを忘れて作品の年齢層を読者層に合わせて上げるなどをしてはいけないという意味である。)だし、すべての人に配慮した描写が難しいからどうしても誰かしらは不快になる描写が出てきてしまうのはやむを得ないという篠原先生の主張は至極真っ当だ。一方で「巨乳キャラが自分の胸に無自覚だったのは残念」というリプに「少年漫画は〜」という趣旨のリプが相応しかったかは疑問が残る。また後のツイートに記述されていて「少数の声は届かない」という「マイノリティの声は聞こえないから仕方ない」とも受け取られかねない危ない発言が含まれていたのも残念な部分だった。ただやはり篠原先生が主張したことを拡大解釈して、「性差別者」というレッテルを貼る行為は議論を本質から遠ざけたと感じざるを得ない。

SKET DANCE モノクロ版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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彼方のアストラ 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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ジャンプ編集者は「少年の心」が必要

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「令和1年」というパワーワードをぶち込んだ女子就活生のツイートが炎上。仮にこの人事が「女性は『少年の心』を持ってないからダメ」という意味で発言していたとしても、この女子就活生がジャンプの編集者になりたいのなら「自分は女性だけど、『少年の心』を持っている。ジャンプ編集部で一番の編集者になってそれを証明してみせます!」と常に逆行に立ち向かおうとする少年漫画の主人公張りの宣言をして貰いたかった。女性の少年漫画家が「少年の心」を鷲掴みにするヒット作を出しているのだから、女性が少年漫画の編集者になって「少年の心」を鷲掴みにするヒット作を生み出す可能性も当然あるだろう。

 

タピオカ乳首

『週刊少年ジャンプ』に連載されている『ゆらぎ荘の幽奈さん』のセンターカラーが話題になった。その理由はカラーページを透かすと次ページに描かれているタピオカが乳首のように浮かび上がってくるから。電子版では味わえない「紙の雑誌というメディアの特性」を最大限に活かした面白いアイデアだが、「少年誌に相応しくない」と非難を集めた。個人的には青年誌なら直接的な描写が許されてるわけだから少年誌でやらないと意味ないし、ギリギリのラインを攻めてくる感も良いと思った。これを書くと「ギリギリのラインを攻める必要があるの?」という批判もあるだろうが、スポーツにおいてもギリギリのプレイが勝敗を分けることが多いわけだし、ギリギリのラインを攻めることは悪いことではないだろう。ただこのカラーページが実際問題少年にウケたかどうかは定かではないので、読者アンケートの結果がどうだったのかが気になる。

ゆらぎ荘の幽奈さん 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

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慶應アメフト盗撮事件と少年誌の犯罪軽視

慶應アメフト部の女子風呂盗撮事件と絡めて少年漫画にありがちな「のぞきは男のロマン」などと主張して女風呂をのぞくお色気展開にも疑問の声が上がった。確かに慶應アメフト部の事件は合宿中に男子部員(主犯の2人のうち1人はレギュラー)が女子マネのお風呂を盗撮するというのは少年漫画のお色気展開らしいシュチエーションではある。個人的にはのぞきを「男のロマン」などと主張することで正当化するキャラクターがオチでバチが当たり「のぞき=悪いこと」という前提が担保されていると思うが、「犯罪行為を軽く扱いすぎているのではないか?」という視点は分からないでもない。ただこれが「男風呂と間違えて女子風呂に入ってしまったお色気展開」まで「規制すべき」という意見が上がるとなると首を傾げざるを得ない。ましてや女性が入浴している1枚絵ですら「規制すべき」という声は「表現の自由」を奪う行為に当たるのではないかと感じる。

 

※篠原健太先生の『SKET DANCE』の女性に対してデリカシーのない発言するキャラは、作中で「女性に対してデリカシーのない発言しているキャラ」として扱われてツッコミを入れられたり、オチでバチが当たったりしている。

 

ジャンプでフェミニズム漫画

週刊少年ジャンプ(36・37) 2019年 8/19・26 合併号 [雑誌]

ジャンプでフェミニズム漫画を連載すれば人気が出るという意見も話題を呼んだ。これに関しては「ジャンプでフェミニズム漫画を連載したら売れること間違いなし!」という意見には違和感を覚えざるを得ないが、フェミニズムという普通にやれば説教臭くなってしまいそうな題材を、上手く少年漫画に落とし込めることが出来るのならば面白いのかもしれないくらいには思った。個人的にジャンプでフェミニズム漫画を連載するなら、「少年漫画のお色気展開と現実世界での乖離」をカルチャーギャップコメディ形式でやれば面白いのではないかと思ったが長期連載には向かなそう。もし上手くやれる人がいるというのなら読んでみたいというのが正直なところだ。

 

 

『バクマン。』の女性軽視発言

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※『バクマン。』/大場つぐみ・小畑健/集英社

『バクマン。』の女性軽視問題も再び話題になった。多くの人が指摘している通り、あくまでも「自分のことを頭が良いと思っている女性経験がない男子中学生が考える『頭いい女』の定義」を喋っているだけな上に、作者の思考とイコールとは限らない。また主人公の方は「深読みしすぎじゃね?」と疑問を呈している。しかもこのキャラクターは後の展開でもこの女性の気持ちだけでなく、漫画の話でもズレたことを主張することが多く原作者がこのキャラクターを真の意味で「頭のいいキャラ」として書いてないのは明らかだ。(おそらくこれは原作者の性別関係なく「勉強できる=頭が良いわけではない」という思考が強く反映しているのだと思うが…)

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※『バクマン。』/大場つぐみ・小畑健/集英社

また漫画家になってからの展開では、この後のコマで上から目線で小馬鹿にしていた女性キャラに対して同じジャンプで一番を狙うライバル漫画家として感謝する展開もある。もしかしたらこれは『バクマン。』でいうところの「伏線ではなかった描写を伏線のよう扱った」だけなのかもしれないが、漫画家になってからの展開を無視して成長段階である中学時代の発言だけを切り取り「『バクマン。』は女性差別を助長する漫画」とするのは如何なものか?それとも「少年漫画の主人公サイドのキャラクターは間違えてはいけない、正しくなくてはいけない」ということなのだろうか?成長がない少年漫画ほどつまらないものはないだろう。勿論この描写が少年に変な女性に対する価値観を植え付けてしまう恐れもあるとは思う。ただこの描写を規制するより、この描写を見て「この発言はおかしくない?」と疑問を持つことができる少年を増やすことのが大切だろう。

バクマン。 モノクロ版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

バクマン。 モノクロ版 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

最後に…

個人的な現在の見解なので、また変わる可能性はあります。

 

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