『ターミネーター : ニュー・フェイト』/『T3』以降最高評価も興行収入は「シリーズ最低水準」で大コケへ

Terminator: Dark Fate (Music from the Motion Picture)

2019年11月1日(金)に『ターミネーター2』の正統な続編『ターミネーター:ニュー・フェイト』が全米公開された。『ターミネーター』シリーズは1作目がヒットしたことから作られた続編にあたる『ターミネーター2』が記録にも記憶にも残る大ヒット作になったことから、人気シリーズの位置付けを獲得した作品だが、1・2作目のメガホンを取ったジェームズ・キャメロン監督が離れてからの3作目以降の3作品は批評的にも興行的にも振るっていない。5作品中3作品、つまり半分以上がコケているシリーズが「大ヒットシリーズ」扱いされているのは不思議なものだと思っていたが、この度キャメロン監督が製作に復帰して3作目以降は「なかったこと」にした「『ターミネーター2』の正統な続編」である『ターミネーター:ニュー・フェイト』が公開されるに至ったというわけだ。真打登場と言わんばかりの最新作だが全米での批評的・興行的評価は…

 

 

ロッテントマトで『T3』移行最高評価

まずは批評面での評価を確認したい。全米の大手映画批評サイト『ロッテントマト』では、『ターミネーター:ニュー・フェイト』の批評家支持率は69%・観客支持率は85%となっている。批評家の評価は「大絶賛」というわけではないが「肯定的」、観客の評価は基本的に「絶賛」という感じになっている。では『ターミネーター3』以降の3作品と比べるとどうなのか?

ターミネーター3

批評家支持率:69%

観客支持率:46%

ターミネーター4

批評家支持率:33%

観客支持率:54%

ターミネーター:新起動/ジェニシス

批評家支持率:27%

観客支持率:53%

批評家支持率の面では『ターミネーター3』と同程度、『ターミネーター4』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』とは比べ物にならない評価を得ていることが伺える。ただしフレッシュ認定が貰えるほど評価されているわけではない。一方で観客支持率の面では『ターミネーター3』以降の3作品は50%前後に留まっていたにも関わらず、最新作は80%を超えていることから「観客の期待に応えた作品」であることが伝わってくる。そのため最新作は『ターミネーター3』以降の作品にガッカリしてた人でも楽しめる可能性が高いと考えられる。

 

 

興行的には『T3』以降「最低水準」

『ターミネーター』シリーズは『ターミネーター3』以降公開される度に、莫大な製作費を費やしたにも関わらず批評的にも興行的にも振るわない残念なジンクスに陥っていた。最新作は批評面でのジンクスには打ち勝ったようだが、興行面ではどうなのか?まずは『ターミネーター3』以降の作品の製作費を確認したい。

ターミネーター3

製作費:2.00億ドル

ターミネーター4

製作費:2.00億ドル

ターミネーター:新起動:ジェニシス

製作費:1.55億ドル

ターミネーター:ニュー・フェイト

製作費:1.85億ドル

最新作は製作費0.58億ドルで『デッドプール』を作ったティム・ミラー監督がメガホンを取ったことから製作費がかなり抑えられる可能性もあるのかなと事前には予想していたが、『ターミネーター3』『ターミネーター4』の2.00億ドルには届かないものの、4年前の『新起動』より3000万ドルのプラスとなっている。かなり高額な予算が投下されていることから、興行目標も高くなるが全米オープニングは以下のような結果になった。

ターミネーター3

オープニング:4400万ドル

(水曜公開・オープニング5日間では7250万ドル)

全米最終興行:1.50億ドル

ターミネーター4

オープニング:4300万ドル

(木曜公開・オープニング4日間では5640万ドル)

全米最終興行:1.25億ドル

ターミネーター:新起動/ジェニシス

オープニング:2700万ドル

(水曜公開・オープニング5日間では4240万ドル)

全米最終興行:0.89億ドル

ターミネーター:ニュー・フェイト

オープニング:2900万ドル

(公開前予想オープニングの3800万ドルを大きく下回る)

『ターミネーター3』以降の作品は『3』が水曜日公開、『4』が木曜日公開、『新起動』が水曜日公開、『ニュー・フェイト』が金曜公開とオープニングでの単純比較が難しい。しかし本来は「金・土・日」の週末オープニング興行3日間の数字のみを切り出せば水曜日・木曜日公開の作品より観客が散らばらない分、金曜初日の数字は高く出やすいはずだが、最新作は『ターミネーター3』以降の4作品では単純比較でもワースト2位のオープニング興行になっている。またワーストの『新起動』も水曜日公開で週末オープニングは2700万ドルと最新作と大差はなく、仮に『新起動』が金曜初日なら大差で負けていたことは明らかだろう。そのためキャメロン監督が復帰して満を辞して公開された「『ターミネーター2』の正統な続編」とされる『ターミネーター:ニュー・フェイト』は『ターミネーター3』以降「シリーズ最低水準」のオープニング興行を記録したと言っても過言ではない。前3作と比較すると作品の評価が高いので今後どのような推移を見せるかは未知数だが、他作品に比べて口コミでズバ抜けたロングランヒットになるのは難しいような気がする。少なくとも全米での製作費回収絶望的な状況にあり、最悪全米最終興行が製作費の半分にも満たない可能性もあり得る厳しいスタートになってしまった。

 

 

最後に…

『ターミネーター:ニュー・フェイト』は批評的には『ターミネーター3』以降最高評価、興行的には『ターミネーター3』以降最低水準という結果になった。『ニュー・フェイト』は『ターミネーター3』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』に続く3度目の『ターミネーター2』の続編であり、『ターミネーター4』『ターミネーター:新起動/ジェニシス』に続く3度目の新3部作の1作目という立ち位置だったが、批評的には「三度目の正直」、興行的には「二度あることは三度ある」という結果になりそうだ。日本では2019年11月8日(金)公開。

 

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