『偽装不倫』連続ドラマ化で消えた「タンコブ」と「韓国」設定 / 原作超える谷原章介の「怪演」

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東村アキコの人気漫画『偽装不倫』がリアル不倫で離婚した渡辺謙の娘・杏が主演で連続ドラマ化された。

 

  • 『偽装不倫』とは!?

偽装不倫 1 (BUNSHUN COMICS×YLAB)

『偽装不倫』は『海月姫』『東京タラレバ娘』など数々のヒット作を生み出した東村アキコ先生の作品。32歳派遣社員の独身主人公が飛行機内で出会った若いイケメンに既婚者だと誤解されて不倫を持ちかけられたので、既婚者だと偽りながらの交際、つまり「偽装不倫」状態に陥ってしまうというストーリー。

 

 

  • 消えた「タンコブ」と「韓国」設定

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連続ドラマ化によって原作から変更された設定は「主人公が自分のタンコブと喋る」と「偽装不倫相手が韓国人」という2つの設定。前者は原作ではジョパンヒとの出会いのキッカケとなった「彼の荷物に頭をぶつけた」ことで出来た「タンコブ」と主人公が話すという設定だが、ドラマ版では鏡やガラスに映った自分と話す、もしくは原作には登場しない派遣先の仕事仲間に相談するという形に変更されている。そのためドラマ版では「ニートの状態」となっている原作と違って新たな派遣先で働いている設定に変更されている。同じく東村アキコ原作で日本テレビでドラマ化された『東京タラレバ娘』では「タラ」と「レバ」をCGで再現していたので、今回も「タンコブ」をCGで再現すればよかったのではないかとも思うが、アフレコも多くなるのでメンドくさかったのかもしれない。ただその割には主人公が鏡の中の自分を呼び出す方法が自分の頭に打撃を与えるなど「タンコブ」設定の名残が残っていたりもする。また派遣先の仕事仲間に相談するシーンは、エピソードの振り返りにしかなっていなくて物語の進行が停滞してしまっていて退屈だ。主人公側に限らずドラマ版は同じ回想や説明を何度も繰り返したりしていて、露骨な引き伸ばし描写が目立つのが残念だ。

また後者の設定は個人的には「韓国ロケが予算的に難しくて断念した」のかなと感じていたが、『原作ファン激怒!?「偽装不倫」の韓国人設定が変更された理由とは | Asagei Biz-アサ芸ビズ』によると昨今の日韓関係の悪化が影響を与えたとしている。実際のところは不明だが報道が事実だとしたら政治が文化に浸食していて残念だ。ただその割には丈の髪型は原作に寄せるのではなく、韓流アーティストの雰囲気に仕上げていて不思議…

 

 

以下ネタバレ注意

 

  • 原作超える谷原章介の「怪演」

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ここまではドラマ版『偽装不倫』にネガティブな感想になっているが、ドラマ版の最大の魅力は主人公の姉の夫役である谷原章介の怪演だ。谷原章介の役は高学歴で大企業勤務のエリートサラリーマンで、妻の両親と一緒に暮らすために二世帯住宅を建ててくれ高スペックな設定で笑顔も凄く爽やかだ。ただ彼は「話が通じているようで通じてない」「譲っているようで絶対に譲らない」タイプの性格だ。だからその性格が明らかになった後は今まで爽やかに見えていた笑顔は薄っぺらい表面上の笑顔にしか見えないし、「優しい夫」を演じているようにしか見えない「怖さ」を感じてしまう。また妻の不倫疑惑を追及する話し合いの席を準備するために机の上にビールを1つずつ置いて主人公含めて「逃がさないよ」という無言の圧力を演出するシーンや夜中1人で電気もつけずに暗い部屋でレトルトカレーを茹でて温めるシーンなど良い意味で「なんか嫌だな…」と感じてしまう魅力的な演技が多い。ただ原作では主人公の姉と結婚した理由が「結婚相談所でお互い独身者のデータがあって紹介されたから」だったのに対して、ドラマ版では「仕事場で知り合った」に変更されていたのは彼の「人間味のなさ」が薄まってしまって残念。ただこれはドラマのオリジナル展開上意味のある変更だったから特別問題にするところではない。

 

  • 最後に…

次回は最終回だが、原作未完の状態でどのような結末を迎えるのか楽しみだ。

 

  • 最終回放送後の感想ツイート

偽装不倫 1 (BUNSHUN COMICS×YLAB)

偽装不倫 1 (BUNSHUN COMICS×YLAB)

 

 

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