日大フェニックスを追い詰めた関学圧迫会見/メディアを利用して部員の判断力を奪った重い十字架

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関学アメフト部の鳥内監督は第三者委員会の監督・コーチの指示が認定された事を受けて、日大アメフト悪質タックル問題から学んだ事を以下のように語った。

ざっくばらんに何でもフランクにしゃべれる。自分たちの主義主張をちゃんと言える。そのための準備をする。

要は教育者として「学生達が自分の主義主張をちゃんと言えるような雰囲気を作る事が教育者として大切な事」みたいな事を言いたいのだろう。

 

関学の圧迫会見

youtu.be

関学の会見内容をまとめると、

・あの行為はスポーツではなく傷害事件

・宮川選手の話は態度と印象から真実を話してると確信している

・監督・コーチの態度には誠意がなく本当のことを言ってるようには思えない

・内田監督は責任を曖昧にしようとしている

・宮川選手の会見の様に井上コーチにも真実を語って欲しい

・「1プレー目でQBを潰せ」は異常

・このままでは日大とは試合は出来ない

・井上コーチですら監督に気を使って、真相を話せないでいるから部員も同様だろう

・宮川選手が勇気を持った様に、他のメンバーにも正直に真相を述べて欲しい

みたいな感じ。要はマスコミの前で監督・コーチの態度だけで犯罪者扱いして吊るし上げた内容になっている。

この会見を見た後に日大フェニックスの部員は「内田監督と井上コーチは厳しいけど選手思いの良い指導者です。昨年大学日本一に導いてくれた事も感謝しています。今回の件は宮川くんが厳しい練習の中で勤続疲労を起こした結果、プレッシャーの中で思い違いをしてやってしまった事です。日大フェニックスでは「QBを潰せ」はルール内で「思いっ切り行って来い」と言う激励の言葉で日頃から使われていて、決して「ルールを逸脱してでも相手選手を怪我させて来い」という意味では使われている訳では無く、異常な指示だと捉えた事は今まで一度もありません。日大フェニックスの部員としても今回の件は指導者と選手の乖離だと考えています。再発防止に努めるので、試合の件を考え直して頂く事は出来ませんか?」とは口が裂けても言えない空気を作り出してしまった。また仮にこの様な発言をすれば「監督に忖度した!」「日大から圧力があったんだ!」「もしかしたら監督に既に洗脳されてるのかも!」と憶測だけでバッシングを受けた可能性も高い。日大フェニックスの部員は関学の会見を受けて「監督の指示があったと認めなければ宮川選手は許されないし、自分達も試合が出来なくなる」と追い込まれてしまったとしても無理はないだろう。

 

 

第三者委員会に嘘の証言

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※NHK

結果的に日大フェニックスの部員の1人が第三者委員会に監督・コーチが悪質タックル直後に「やりましたね」「おお」という嘘の証言をしてしまった。このやり取りを最大の根拠として第三者委員会は指示があったと認定して、監督・コーチは日大を懲戒解雇処分になった。

もちろん関学は「嘘を付いてでも監督・コーチの指示があったと認めろ」とは言ってないかもしれない。しかし「監督・コーチの指示があった」という事実を認定する為に嘘の証言をせざる得ない空気を作ったのは他ならぬ関学である事は間違いない。

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AbemaTV/青が第三者委員会・赤が警視庁

現に日大フェニックスの部員は一般的にアメフト用語として使われる『潰せ』の意味ですら、第三者委員会にはまともに主張する事が出来なかった。関学が異常発言と会見で述べた事により、「『潰せ』と言う言葉おかしかったんだ…」「『潰せ』を普通と認めたら自分達も異常扱いされる」とか色々な考えが頭の中でグルグルしてしまい言いたい事が言えなくなってしまったのだろう。

関学は内田前監督の期待する選手を部員の前で名指しで非難する事で闘志を引き出す指導法を非難していたが、関学がやった事は内田監督の指導法の目的を監督・コーチへの悪意だけで固めた行為に過ぎない。そもそも1回目の会見の前に日大の文書での回答内容に不満があるなら直接電話をして強く抗議すれば良かったではないか。それすらせず、マスコミに対して会見を行ったのは本件を敢えて大きな問題にしたかったのではないかと邪推してしまう。内田監督の「関学からの電話を待っていた」の対応も酷かったかもしれないが(監督は自身の落ち度を認めて会見で謝罪)、関学の文書の後にマスコミは会見という対応も飛躍し過ぎている。日大からすれば関学が文書で質問状を送ってきた訳だから文書で返すのはそこまでおかしな対応ではない。

内田監督が関学に直接謝罪に行った時も宮川選手が前日に訪れた事を隠すなど関学のやり方は汚い。本当に真相を解明したいならその時に直接疑問をぶつければ良かっただろう。もしこの段階で和解が出来たら宮川選手も井上コーチも会見をせずに済んだかもしれない。結果的に関学はマスコミを使って日大フェニックスを追い詰めて間接的に潰したのだ。日大フェニックス中でも最後まで内田前監督を信じていた部員や内田前監督にお世話になったOBは尊敬する恩師を守り切れなかった十字架を一生を背負う事になるだろう。

 

 

関学責任棚上げ会見

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※悪質タックルは関学のサイドライン側で起きた

関学は会見の中で内田前監督が、「ボールを見ていて悪質タックルを見ていなかった」「悪質タックルを認識したのはネットの動画」という主張を信用出来ないと跳ね除けた。

しかし実は関学も、

SNSという観点だが、我々はスタンドで観ていましたが、誰一人(あのプレーを)認識をしていなかった。ボールが投げられているので、ボールを目で追っていた、翌日にビデオを見て知ったが、その時にはSNSでかなり拡散されていたようだ。

【関学大アメフット部会見詳報(6)】「被害選手の家族、今も日大側に憤り」(1/4ページ) - 産経ニュース

と2回目の会見では学側も「ボールを見ていて悪質タックルは見てなかった」「悪質タックルを認識したのはネットの動画」と主張していたのだ。しかし3回目の会見ではその点を隠して内田前監督を非難している。

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しかもこの悪質タックルは関学側で起きた事であり、試合動画を見れば関学の選手が指でその悪質タックルに抗議している様子も確認出来る。少なくとも関学部員の一部はあり得ないレイトタックルがあった事は認識していたのだ。

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※被害者選手(3番)は後半戦から復帰

また関学は悪質タックルされた選手を後半戦からその試合の最後まで出場させていて、試合当日に日大側にも審判側にも特別抗議をしていない。つまり関学はあれだけのレイトタックルがあっても平然と被害者選手を後半戦に出場させていたし、一部の選手はレイトタックルがあった事を認識していたにも関わらず、この事実を隠して内田前監督は悪質タックルの酷さを認識していたと決め付けて「タックルを見てたのに対応しなかったのはおかしい」と会見で主張したのは些か不可解である。何よりされた被害者選手はアメフトが辞めようと悩む程追い込まれたというのに、その日の内に試合に再出場させたのはおかしいしその試合で別の選手からルール内の正当なタックルをされて転倒している訳だから怪我が悪化した可能性もある。

 

※警視庁の映像解析の結果、内田前監督が試合中タックルを見る事が出来ない状況だったと立証されている。

 

 

最後に…

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※『週刊文春デジタル』

ざっくばらんに何でもフランクにしゃべれる。自分たちの主義主張をちゃんと言える。そのための準備をする。

関学・鳥内監督が悪質タックル問題を振り返る 再戦希望の日大に望むことは? - ライブドアニュース

果たして関学の監督はマスコミに対する3回の会見で監督・コーチに加えて、日大フェニックスの部員に対して「自分達の主義主張をちゃんと言える準備」をする事が出来ていたのだろうか?結果論だけで言えば監督・コーチと日大フェニックスの部員の主義主張を押さえつけた関学寄りの主張だけが言える空気を作っただけの様に思える。マスコミに対する4回目の会見では間接的に日大フェニックスを潰した責任に対する「誠意」をシッカリと見せて欲しい。もしそれがないなら内田前監督が試合後の囲み取材で述べていた様に今でも「関学が一番汚い」という事なのだろう。それとも自分たちというのは文字通り関学側が主義主張出来れば良いという事なのかな?だとすれば関学がした準備は大成功だっただろう。