「クワイエット・プレイス」は生理的にムズムズさせる恐怖演出が最高の映画

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今回は「クワイエット・プレイス」の感想です。

 

観る前の期待度

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A Quiet Place (2018) - Rotten Tomatoes

マイケル・ベイ監督作品と製作作品の殆どは映画評論家と観客からフルボッコに貶されるケースが多いんですけど、本作は批評家支持率95%とマイケル・ベイのフィルモグラフィーの中で最も高評価を得た作品となり、日本では昨年大ヒットした「IT “それ”が見えたら、終わり」を超える大絶賛をされたと宣伝されています。

興行面でも製作費0.17億ドルに対して全米興行1.88億ドル・世界興行3.32億ドルと大ヒットしていて年に1本あるかないかの「低予算映画なのに奇跡の大ヒット!」枠の作品ですね。しかし毎回思いますが、全米の低予算映画の予算って日本の大作映画よりお金かかってるんだよな…

 

観た後のネタバレ感想

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評価:★★★(5段階評価)

「音を立てたら即死」というキャッチコピー通りの映画で緊張感があって面白かったです。

 

  • 冒頭でこの世界のルールを説明する手際の良さ

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映画が始まると確か89日後(数字はあやふや)かな?それくらいの日数が表示されて荒廃した街並みが映し出されます。ここで観客は「あっ、何か分からないけど世界は終わったんだな…」とスンナリ分かるようになっているんですね。そしてここで手話をして会話をする家族が登場して「何だかよく分からないけど音を出したらヤバイ」という事が伝わってきます。さらにこの手話も後の伏線になっているのも面白かったですね。

その後予告編でもやっているようにガキがオモチャのスイッチを入れて音を出して何かに殺されてタイトルが出ます。ここで人々がどうしてあんなに怯えているのかが分かる流れは手際良く説明出来ていて、後の展開にも期待が持てる素晴らしいオープニングだったと思います。

ちなみにこのシーンでオモチャを持っていって良いとした娘を責める意見もあるらしいですが、まさか乾電池を入れ直すとは思ってなかったんじゃないかなと一応擁護しときます。

 

  • 生理的にムズムズする恐怖演出

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オープニングとタイトルの後物語は1年くらい時が経過しています。そして主人公家族の母親は妊娠していました。音を出したら即死の世界で赤ちゃんを産むのは死活問題としか思えないですが、彼女らは産むつもりらしいんですね。ただこのお腹に赤ちゃんがいる設定が本作の生理的にムズムズさせる恐怖というか気持ち悪さみたいのに繋がっていて良い意味で落ち着いて観てられないんですよ。破水した状況でバスタブの中で音を立てないように堪える様子はムズムズして仕方なかったです。

 

  • 娘を想う父親の気持ちが窮地を救う

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本作の家族の娘は耳が聴こえない子なんです。だからこの家族は全員手話が出来るという設定に繋がってるのが面白いですね。そして父親は娘のために補聴器を開発してるんです。まぁ、その補聴器を開発している地下は防音システムがあるらしくてそんな場所があるなら基本的にそこで生活すれば良いんじゃないかというツッコミ所にはなってしまってはいるんですよ。何故わざわざ危険を冒してまで1階でご飯を食べたりスゴロクやったりしてるんだっていうね。ただこの補聴器が怪物の弱点になっていて怪物に殺された父親が最後に娘のためを思って作った補聴器で間接的にでも家族を救ったという結果になったラストはしんみり来ましたね。あのお母さんのラストの銃の撃ちっぷりと銃のリロードからのエンドクレジットはスゴいカッコ良かった。ただ続編を作るつもりらしいけど別にその後は特別観たくないし、こういうのって怪物の正体とかが明らかになると途端に世界観が小さくなってつまらなくなるケースが多いから不安。

 

  • その他諸々の良かった演出やツッコミポイント

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箇条書きで…

・妊娠していた設定は面白いけど、あの妊娠って世界が滅びてから出来た子なのかな?まぁ、ゴムも無いだろうから仕方なかったんだろけど…

・あの怪物のデザインは「ストレンジャー・シングス」に出て来たのと凄く似てる。

・音を出せない空間で1つのイヤホンを使って音楽を聴いて夫婦愛を高める描写はロマンチック。

・川の音とか滝の音の場所ではセーフみたいな抜け穴演出も好き。

・途中で出て来た老人が叫ぶか叫ばないかのハラハラ演出も好き。

・階段の釘を足に刺さっちゃった時に悲鳴を上げれない気持ち悪さも本作の良い意味での嫌な感じが醸し出せてて好き。

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・この穀物みたいな奴に蟻地獄みたいに吸い込まれる描写も好きだけど、鉄板一枚で助かるものなの?物理はサッパリだ。

・全体的に色合いが緑で好き。

・この手の何処から襲ってくるか分からない系は毎回ゴキブリを逃してしまった恐怖感を思い出して嫌。

 

(C)2018 Paramount Pictures. All rights reserved.

 

最後に…

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(字幕版)

個人的には昨年の「IT」のがピエロのアイコン的魅力や80年代のジュブナイル感溢れる雰囲気など合わせて総合的には好きだったりしますが、「クワイエット」のが生理的にムズムズする嫌な演出は多くてこっちのが良い意味で鑑賞ストレスは高かったです。本作は意外と女性のが大丈夫だったりするのでは無いかなとか考えながらオススメです!