「金曜ロードSHOW!夏のスーパーアニメ祭り」/6作品全て視聴率二桁達成で見せたアニメ映画の強み

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日本テレビ系列の「金曜ロードshow!」で6週間に渡り放送された「夏のスーパーアニメ祭り」の全視聴率が出揃った。近年は大ヒットしたハリウッド大作の地上波初放送でも視聴率一桁を記録してしまうなど厳しい結果になるケースも多かったが、この6週間は全て視聴率2桁をキープする見事なパフォーマンスを見せた。今回はこの6週間に放送された作品の視聴率をまとめる。

 

第1弾 スタジオ地図

未来のミライ (角川文庫)

第1弾は細田守最新作「未来のミライ」とのタイアップで細田守作品を2週にわたって放送した。

 

  • 時をかける少女<細田守監督作品>

時をかける少女

視聴率:10.1%

1週目は全国21館から公開だったが、口コミにより最終的に全国100館以上に公開館数を増やし最終興行2.6億円を記録した「時をかける少女」。

地上波初放送はフジテレビの「土曜プレミアム」で12.2%を記録し、再びフジテレビでの放送し10.0%を記録した後に日本テレビのゴールデンタイムで放送。その時の視聴率は7.8%と一桁を記録した為、深夜枠に飛ばされたが宮崎駿監督引退とスタジオジブリ解散に伴い「ポスト宮崎駿」を作りたい日本テレビの思惑によって「バケモノの子」の公開のタイミングで映画枠の花形「金曜ロードshow!」で初放送。その時に最高視聴率13.4%を記録して、今年の放送でも二桁をキープする見事なパフォーマンスを見せた。

時をかける少女

時をかける少女

 

 

  • バケモノの子<細田守監督作品>

バケモノの子

視聴率:10.3%

2週目は宮崎駿監督引退とスタジオジブリ解散により、日本テレビが本格的に細田守作品を「ポスト宮崎駿」に押し上げたいという意気込みの基大宣伝を繰り広げ最終興行58.5億円を叩き出し細田守監督最大のヒット作品になった「バケモノの子」の2回目の放送。

テレビ初放送は「金曜ロードshow!」で本編ノーカットで放送され平均視聴率は10.9%と思いの外伸び悩む。しかし今回の2回目の放送では10.3%と二桁をキープした。このままジブリ作品や過去の細田作品のように夏の風物詩になれるのか!?

バケモノの子

バケモノの子

 

 

ちなみに細田守監督最新作「未来のミライ」は日本テレビの「この夏一番のヒットになって欲しい!」という思いとは裏腹に最終興行見込み30億円前後と期待値や公開規模に対して物足りない結果に終わった。賛否も大きく割れているようなので、次回作品でどのようなアプローチを取るのか注目だ。

 

 

第2弾 スタジオジブリ

漫画 君たちはどう生きるか

第2弾は引退を撤回して長編映画に取り組む宮崎駿監督が所属するスタジオジブリ作品。

 

  • ハウルの動く城<宮崎駿監督作品>

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視聴率:14.5%

1週目は興行収入196.0億円で日本映画歴代3位の記録を持つ宮崎駿監督作品「ハウルの動く城」の6回目の放送。

初回視聴率は驚異の32.9%で、今回の放送の平均視聴率は14.5%と今年「金曜ロードshow!」で放送された映画の中でトップの数字を叩き出し強さを見せた。ハウルの声優がキムタクだという事実に驚く世代も出てくるなど時の流れを感じさせる。

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  • となりのトトロ<宮崎駿監督作品>

となりのトトロ [DVD]

視聴率:14.0%

2週目は「金曜ロードshow!」で16回目の放送の宮崎駿監督の代表作の1つ「となりのトトロ」。

平均視聴率は14.0%と「トトロ」の視聴率としては前回の放送の14.2%に続き歴代ワーストを更新してしまったが、今年の「金曜ロードshow!」の中では「ハウル」に次ぎ2番目の高視聴率と相変わらずの強さは見せている。

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  • 猫の恩返し<森田宏幸監督作品>

猫の恩返し/ギブリーズ episode 2 [VHS]

視聴率:12.2%

3週目はスタジオジブリ初のスピンオフ作品で、ジブリの中でも異色な作品だが興行収入64.6億円を叩き出したヒット作品「猫の恩返し」の6回目の放送。

平均視聴率は12.2%と安定した視聴率を叩き出した。本作は上映時間が75分と「金曜ロードshow!」の放送枠を毎回大幅に余らせるが、今回は翌日放送の「24時間テレビ41「愛は地球を救う」」にあわせてマラソンランナー等の出演者が思い出のジブリ作品を語るコーナーが放送された。

猫の恩返し/ギブリーズepisode2 [Blu-ray]

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少し前まではスタジオジブリ作品なら全作エンドクレジットまでノーカット放送が主流だったが、近年は宮崎駿監督作品と高畑勲監督作品以外はエンドクレジットはカットの本編ノーカットという扱いが多くなった。ただ細田守監督作品や後述するスタジオポノック作品はテレビ初放送の段階でエンドクレジットや本編がカットされるケースも多いので、其処に格の違いを感じさせる。

 

 

第3弾 スタジオポノック

【映画パンフレット】ちいさな英雄?カニとタマゴと透明人間? 

第3弾はオムニバス映画「ちいさな英雄」が公開中のスタジオポノック作品。

 

  • メアリと魔女の花<米林宏昌監督作品>

メアリと魔女の花

視聴率:10.3%

最終週は「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」の米林宏昌監督が西村義明プロデューサーとスタジオジブリを退社し、スタジオポノック第一回長編作品として公開された「メアリと魔女の花」。

テレビ初放送で平均視聴率10.3%は可もなく不可もなくといったイメージ。公開時の興行収入も32.9億円と公開規模に対して一定の結果は出したが、東宝と日テレの目標興行50億円には届かなかった。日テレとしては細田作品は3年に1度のペースでしか作られないので、その穴を埋める意味でも米林宏昌監督の活躍に期待するが… とにかく米林監督の次回作もどのようなアプローチをかけるか楽しみだ。

メアリと魔女の花

メアリと魔女の花

 

 

 

最後に…

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番組オープニングリニューアル【金曜ロードシネマクラブ】

冒頭の繰り返しになりますが、大ヒットしたハリウッド大作の地上波初放送の視聴率が一桁しか取れないケースが多い中、6週間全て二桁をキープしたのは中々のモノです。また特に宮崎駿監督作品が強いのが、繰り返し放送される理由だとも思います。

「金曜ロードshow!」は今年の7月からオープニングが細田守監督の手掛けたモノに変わりました。日本テレビ的には細田守監督が宮崎駿監督のような国民的アニメ監督だと視聴者に印象付けたいのかもしれません。