アメコミリスペクトマンガ「僕のヒーローアカデミア」を紹介!

僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

堀越耕平

集英社「週刊少年ジャンプ」

日本では世界に比べてアメコミ映画の興行収入が伸び悩む傾向にある。ただ現在の「週刊少年ジャンプ」の看板マンガはアメコミをリスペクトした「僕のヒーローアカデミア(以下ヒロアカ)」と作品がヒットしているので今後日本のアメコミ人口が増えるかもしれない。というわけで今回はそんな「ヒロアカ」を紹介します。

 

連載までの経緯

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「ヒロアカ」は今でこそ「ジャンプ」の看板を張る程の人気マンガまで成長したが、ここまで来るのに原作者・堀越耕平先生の道のりは長かった。

逢魔ヶ刻動物園 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)

初連載作品「逢魔ヶ刻動物園」は全5巻の短期打ち切り作品だった。ただ「ジャンプ」の新人の初連載作品は1〜2巻で打ち切りなるケースも多いので初連載作品のコミックスが5巻出たのは実績としては特別悪くはなかっただろう。

逢魔ヶ刻動物園 1 (ジャンプコミックス)

逢魔ヶ刻動物園 1 (ジャンプコミックス)

 

戦星のバルジ 1 (ジャンプコミックス)

しかし2作目の「戦星のバルジ」が2巻で打ち切られてしまったのはかなり厳しい。2作連続でコケた上に2作目は1作目を下回る成績だと多くの人は「この作者はダメだ。」「次もどうせコケる。」とネガティブなイメージがついてしまう。(正直な話自分も「この作者の新連載は期待できないな!」と友達にしたり顔で語っていました… ゴメンナサイ…) 現に作者も精神的に相当落ち込んで、創作への意欲が湧かなくなり廃業も考えたという。

戦星のバルジ 1 (ジャンプコミックス)

戦星のバルジ 1 (ジャンプコミックス)

 

そこで過去の読切作品の中から、思い入れがあり、一番書きやすかったデビュー作の翌年に描いた読み切り漫画「僕のヒーロー」を元に「ヒーローが日常にいる」という設定などを引き継ぎながら本作の構想が練った。その結果生まれたのが「ヒロアカ」だったという。

 

あらすじ

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多くのアメコミ作品はヒーロー以外が特殊な能力が備わっていることはない。だからこそ彼らは選ばれたヒーローであり皆んなが憧れる物語になっている。「映画ドラえもん のび太の魔界大冒険」ではのび太は「もしもボックス」を使って魔法の世界を作り出すが皆んなが魔法を使える世界では魔法は今の科学の力のような役割を果たしており魔法の絨毯などは高級品で一般家庭では購入出来ず、学校では魔法の勉強をさせられテストを強いられている夢も希望もない世界だった。多くの人の中で自分を含めて少数の人間が能力を持っているから価値があるのであって多くの人が当たり前のようにその能力が備わっていたらその能力は特別ではなくなってしまう。

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ただ「ヒロアカ」の世界は「個性」と呼ばれる特殊能力が約8割の人に備わっている。しかし主人公は何の個性も宿っていないためヒーローになる事が出来ない体質の人間だった。

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もちろんこの後色々あって「個性」をゲットしてその能力を元にその世界のヒーロー育成のエリート学校に通って「個性」を磨いていくサクセスストーリーになる。作品のイメージとしてはアメコミヒーロー版の「NARUTO」差別ではなく周りから尊敬されるエリート達の「X-MEN」ダンブルドアから気に入られたネビルが主役の「ハリー・ポッター」みたいな物語だと解釈してくれれば間違いはないだろう。ただ上にあげた作品とは異なり体力テストや体育祭・修学旅行などの普通の学園モノっぽいイベントも多いのも特徴。

 

キャラクターの「個性」紹介

ここで各キャラクターの「個性」を少し紹介。

  • デク(主人公)

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本作の主人公。無個性だったが、ある事をキッカケに個性を持つことになる。その為「ジャンプ」のバトル漫画の主人公としては珍しく1話目では上の画像のかなりキツめのキメ顔を見せつけて勇気を見せた程度と目立った活躍はなかった。その勇気が大事なんだけどね!ちなみに担当編集から「君は悟空やルフィのような主人公は描けなかったが、こういうオタクっぽい奴なら描ける」と評価されてたという。

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個性はメチャクチャ破壊力のあるパンチ。でも一発撃つと腕がボロボロになる諸刃の剣。修行することで弱点をカバーしていって成長していくのが本作の見所。

 

  • カッちゃん(ライバル)

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主人公のライバル。第1話で主人公に自殺を勧めたが女性人気抜群のキャラクター。やっぱり女は悪い男に惹かれるんだね!

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個性は爆発。マイケル・ベイ監督で実写映画化したらCGではなくて本物の爆発に拘って火薬量が大変な事になりそう。

 

  • ヒロイン

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主人公に受験会場で一言挨拶しただけで「女の子と喋っちゃった!」と舞い上がられてそれ以降目を付けられた本作のヒロイン。能力は重力を操ることが出来る。

 

  • ハーフ

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左からは氷、右からは火が出る。なぞなぞになりそうな個性。

 

  • 学級委員

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足がメチャクチャ速い。

 

  • カエル

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カエルみたいに壁にくっつけたりジャンプできたり舌を伸ばしたりする。

 

  • ブドウ

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頭についた粘着質な物体をちぎって壁などにくっつける事ができる。ちぎりすぎると頭から血が出る。女好きのダメキャラで作者は描くのが好きなキャラが人気投票の結果はイマイチ。

 

  • オールマイト

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「ハリポタ」でいうダンブルドア的な存在。「ハンターハンター」でいうとネテロ的な存在。とにかくこの世界でトップのヒーロー。デザインはスゲー「キャプテン・アメリカ」っぽい。
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「個性」はメチャクチャ破壊力のあるパンチが打てる。

 

他にも電気を操るキャラや相手の個性をなくすキャラ、ビームが出せるキャラなど色々魅力なキャラが勢揃い。ただ全部書くとキリがないので割愛。

 

本作の注目ポイント!

  • アメコミ風の擬音

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本作の決め技の擬音はアメコミを意識した英語表記なケースが多い。アメコミっぽさを楽しめる。

 

  • 魅力的なヴィラン

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スパイダーマンにとってのヴェノムやバットマンにとってのジョーカーなどアメコミではヒーローと同格かそれ以上の魅力を備えた敵役が求められる。本作のメインヴィランは顔に手を付けて不気味な雰囲気を漂わせている。

 

  • バーコードリーダー

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アメコミの表紙にはバーコードリーダーがあるモノが多い。本作のカラーページでもバーコードリーダーを入れるなどアメコミへのオマージュを感じる事が出来る。

 

本作の欠点

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本作の最大の欠点は偶にアクションが何をやっているかよく分からない事。これはバトル漫画としては致命的な欠点だ。ただ原作者もその欠点を理解しているようで、最近は改善している。初期の方は偶にキツイシーンもあるがそこは温かい目で見よう!後勢い任せで「!?」となる演出も結構あったりするのも少し残念だ。

 

「X-MEN」との違い

X-MEN (字幕版)

アメコミで学園を舞台にした人気作品といえば「X-MEN」シリーズが存在する。

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この作品に出てくる学校もミュータントという特殊能力を持った子供達が集まる学園を舞台に物語は繰り広げられるが、「ヒロアカ」との最大の違いは特殊能力を持っている人がマイノリティな存在で特殊能力を持っていない人から差別を受けているという点だ。これは人種差別のメタファーになっている。逆に「ヒロアカ」は上記でも記したように特殊能力を持っている事が当たり前で持っていない人が差別され、主人公達が通う学校はエリート校として周りから尊敬されている。ここが「X-MEN」との大きな違いだ。「ヒロアカ」が好きでアメコミ映画を観たことないけど興味のある人は同じ学園が舞台の「X-MEN」から入るのも悪くないかもしれない。

X-MEN (字幕版)

X-MEN (字幕版)

 
X-MEN (吹替版)

X-MEN (吹替版)

 

 

ヒロアカファンにオススメアメコミ映画

最後に「ヒロアカ」のファンにオススメのアメコミ映画を紹介します。出来るだけ万人受けしそうで1本で十分に楽しめる作品を選びました。もちろん上にあげた「X-MEN」もオススメ作品の1本です。

  • スパイダーマン 

スパイダーマン (字幕版)

蜘蛛に噛まれた男子高校生が蜘蛛の糸を使ってニューヨーク中を飛び回って悪と戦う話。主人公は学校でいじめられてたりと「ヒロアカ」の主人公との共通点。

スパイダーマン (字幕版)

スパイダーマン (字幕版)

 

 

  • アイアンマン

アイアンマン(字幕版)

金持ちで女にモテモテの社長が機械を体にまとって悪と戦う話。

アイアンマン(字幕版)

アイアンマン(字幕版)

 

 

  • ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(吹替版)

刑務所に捕まったダメな囚人達がチームを組んで宇宙の平和のために戦う話。音楽の使い方が上手くてコミカルな作風。

 

  • ベイマックス

ベイマックス (吹替版)

ディズニーアニメだが原作はアメコミ。化学オタクの学生達がチームを組んで悪と戦う話。日本ではハートフルコメディの路線で宣伝をしていたが、ベイマックスはロケットパンチを飛ばしたりする。

ベイマックス (吹替版)

ベイマックス (吹替版)

 
ベイマックス (字幕版)

ベイマックス (字幕版)

 

 

「ヒロアカ」には「ジャンプ」の看板マンガとしてこれからも頑張って欲しいです。オススメです。

僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

僕のヒーローアカデミア 1 (ジャンプコミックス)

 

 

おまけ

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本作は作者特有の独特な言い回しが多い為ネットでは熱心なアンチが多い作品でもある。ネタになるセリフを使ったカルタを作るなどファンとアンチは表裏一体という言葉を体現させられる現象も起きている。