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「黒井戸殺し」の視聴率は8.7%とイマイチだったが… 三谷幸喜とフジテレビは死んでなかった!

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2018年4月14日(土)にフジテレビで放送された三谷幸喜脚本の「黒井戸殺し」の平均視聴率が8.7%だった事がわかった。本作はアガサ・クリスティの推理小説「アクロイド殺し」の日本に置き換えた作品でTwitterなどの評判は良かったが視聴率は振るわなかった形だ。(ちなみに前作「オリエント急行殺人事件」の視聴率は第一夜:16.1%・第二夜:15.9%と高視聴率を記録している。)

本作の放送時間は19時57分~23時10分と3時間以上の枠で1つの殺人事件をジックリと描いた。三谷幸喜のインタビューを読むとやはり3時間以上の枠をたった1つの事件だけで持たすことが出来るのか不安があったという。しかし1つの事件しか起きなくても推理パートをしっかりと描きこめば3時間を持たす事が出来ること考え、面白い話なら持たせる事が出来るということをあらためて示したかったという。このインタビューからは三谷幸喜からの日本のテレビドラマの底力を見せつけたいという熱意を感じた。そして本作はその意気込みを見事に実現したように思える。

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それだけに今回の視聴率は残念に感じるが、三谷幸喜も同じ思いのようだ。朝日新聞での連載を読むとそこにはテレビ朝日で今年の3月に放送されたクリスティー原作のスペシャルドラマについて触れている。そちらの視聴率は「パディントン発4時50分・寝台特急殺人事件」が12.7%、「大女優殺人事件・鏡は横にひび割れて」は9.8%と2作品とも「黒井戸殺し」より高い視聴率を出している。この結果に対して三谷幸喜は「黒井戸殺し」は舞台を昭和27年の日本に置き換えた以外は基本的に(原作にある些細な矛盾点の手直しと犯人に同情の余地を与えた補強点以外は)原作を忠実に再現したのに対して、テレビ朝日のクリスティードラマは設定を現代に置き換えて、ストーリーにオリジナル部分を加え、演出を派手めにすることで視聴者に飽きさせない工夫をしていたことが自身の作品より高い視聴率を出せたことの要因なのではないかと分析し、自身が見たいクリスティードラマではないがテレビという視聴率が全て優先される世界(三谷幸喜はそれを悪いことだとは思っていない)においては完敗したと語っている。

しかし三谷幸喜もフジテレビも視聴率で負けたという結果だけでは終わらない。三谷幸喜は完敗宣言の後に視聴率が取れなくても自分たちは面白い作品を作ったと自負があると語り、本シリーズの次回作が動き出したことを記していた。自分も三谷幸喜同様視聴率が全てだとは思ってないが、ビジネスの視点から考えれば今回の低視聴率によって続編は難しいのではないかと感じていた。だからこそ続編の企画が動き出したことは素直に嬉しいし、三谷幸喜とフジテレビのプライドを感じる。ところで続編はまたテレビドラマなのだろうか?かなりの予算もかかるだろうし、テレビドラマに拘らず次は思い切って映画作品にした方が儲かるのではないか?本作のクオリティなら映画としても十分持つと思うのだが?そこら辺の事も含めて次も楽しみだ。

アクロイド殺し (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

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