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シン・ゴジラを振り返る[庵野秀明×樋口真嗣]

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今回は2016年7月に公開され、興行収入82.5億円の大ヒットを導いた庵野秀明監督作品「シン・ゴジラ」を語りたいと思います。

 

あらすじ 

ある時、東京湾アクアトンネルで崩落事故が発生。首相官邸で開かれた緊急会議では、地震や海底火山の噴火など事故原因をめぐって議論が紛糾する。そんな中、内閣官房副長官の矢口蘭堂は、海底に正体不明の巨大生物が生息し、それが事故の原因ではないかと推測するが……。

 

ゴジラシリーズとは?

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1954年に東宝が製作・公開した特撮怪獣映画の金字塔であり、その後日本では本作を含め29作品製作された。

また、ハリウッドでも2作品製作されている。

 

製作過程

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東宝は自社のブランドとして、ゴジラシリーズの復活を考えていた。

しかし、2004年公開の「ゴジラ FINAL WARS」は製作費20億円に対して興行12.6億円の大コケをしており二の足を踏んでいた。

だが、2014年ハリウッド版「GODZILLA 」が日本で興行32.0億円の大ヒットを収めついに日本でのゴジラシリーズ最新作の企画が本格始動した。

 

監督は?

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東宝は監督にエヴァンゲリオンシリーズの庵野秀明監督と特撮映画のヒットメーカー樋口真嗣監督に依頼する。

東宝の市川南は庵野秀明監督を落とすためスタジオジブリの鈴木敏夫と3人で会食し、帰りにそれとなくゴジラの最新作について伝えという。その後正式にオファー。庵野は当初エヴァがあるためオファーを断るが、盟友樋口真嗣の説得もありついにオファーを受ける。

ちなみに本作の監督が発表されたのは2015年4月1日とエイプリルフールだったため当初ネタに取った人も多かった。

 

脚本製作

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庵野は今までのゴジラシリーズの歴史を白紙に戻し、日本に初めてゴジラが襲来した設定で、ゴジラと日本政府との戦いをリアリティのあるシュミレーション映画のように脚本を書き上げた。

しかし、東宝はその脚本に恋愛要素や家族愛の要素を追加するよう提案を出す。そのため一時庵野は今作の監督を降板する危機もあったという。その為、東宝と庵野は今作は何を目指しているのかを再び話し合い確認したという。

 

撮影開始!しかし…

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今作は脚本と編集・プリヴィズを庵野が担当し、現場での撮影と特撮は樋口真嗣監督が担当する役割だった。

しかし、撮影現場に庵野は訪れ現場を仕切り始めた。現場のスタッフは樋口監督を慕う樋口組のスタッフのため反感を買う。その為庵野は現場でかなり孤立したという。今作が完成まで導けたのは樋口監督が現場スタッフをなだめ庵野に尽くしたからといっても過言ではないだろう。

ちなみに庵野が現場に現れた理由は、一部のスタッフを除き年に何本かある仕事のうちの1つ程度の意識で撮影が進んでいた為、庵野は意識を変えようと自ら現場に現れたのである。

 

フルCGで描かれたゴジラ

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今作は当初から従来の着ぐるみでの撮影は検討されていなかった。

そこで、樋口監督は「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN 」で使った特撮とCGを融合する方法を選択する。この為本作はゴジラのアニマトロニクスを発注し、実際に撮影も開始していた。

しかし、庵野監督は進行中の撮影をボツにして「寄生獣」の撮影で使われたモーションキャプチャを使用しフルCGでゴジラを描くことを決断する。

 

徹底的にこだわったVFX

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日本映画のCGはショボい

これはよく日本映画が貶される代名詞の1つだ。日本映画はハリウッド大作に比べ予算は少ない為CGのクオリティが下がるのは仕方ないことだが、お金を払って鑑賞する観客には関係のないことだ。

庵野は今回徹底的にVFXスタッフを追い込んだ。気に入らないカットは何回でもやり直しをさせて、中途半端なクオリティならプリヴィズのまま公開するとスタッフに詰めよるほどだった。

 

増加する製作費

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本作は当初製作費9億円で企画が始まった。

しかしCGのクオリティのために映画一本分の予算を追加する。そのため製作費は約13億円にまで登る。そこに宣伝費に約8億9000万円を投資しているため総製作費は20億円を超える超大作となった。

今作は東宝単独製作の映画のためリスクは全て東宝が背負うことになる。

 

秘密主義の宣伝方法

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今作の宣伝は大作映画としては異例の宣伝だった。

とにかく情報を与えてくれないのだ。

予告編に使われる映像も基本的にセリフは無く壮大な音楽をバックに、ゴジラがひたすら行進する姿と人間のアップばかり。

その後公開された予告2では最後にゴジラの口から紫色の光を見せる強烈な引きをみせた。

それにより観客は今作への飢えをもたらし多くの人が実際に劇場に向かうことになる見事な宣伝方法だった。

 

公開ギリギリまで製作、そして封切りへ

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徹底した秘密主義で製作された本作は公開日直前まで製作が続けられた。

そして2016年7月29日(金)に全国441スクリーンで公開され見事観客動員ランキング初登場1位を獲得し、土日2日間の興収は6億2461万0700円、初日含む3日間では興収8億4567万5500円と最終興収12.6億円を記録した「FINAL WARS」の興収比328.7%、最終興収32.0億円をあげたハリウッド版「GODZILLA」対比では122.8%と最終興収40億円以上が期待できる見事なスタートとなった。

その後も口コミで着実に数字を伸ばし最終興収82.5億円と2016年度実写邦画No.1を樹立した。

 

内容は?(ネタバレ)

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とにかくスゴかった

冒頭のシッポ登場のシーンこそCGが間に合わなかったのか?と薄ら笑いを浮かべていた自分だが、ゴジラ初登場シーンは度肝を抜かれ頭が真っ白になっていた。恐らくあの場にいたらそのまま何もできずに殺されていただろうという恐怖に落ちた。そもそももし日本に巨大不明生物が現れたとしたら皆が知っている姿なわけがないのだからリアルに感じた。

そもそもゴジラという存在は空想の怪獣だが、長崎・広島に核を落とされ被爆し、東日本大震災で原子力発電場が爆発し被爆した日本で放射能をばら撒きながら進行する巨大不明生物が首都圏に現れるのはリアルな怖さを感じ、実際にゴジラが存在するかなような気持ちにもなった。

自衛隊との戦いも全力を尽くすことでゴジラへの絶望感を感じさせられたし、自衛隊への好感度もあがった。

早いカット割りと早い口調でテンポよく進み、スタイリッシュな映像をみせつけられる。

ゴジラが覚醒し、砲撃するシーンは美しさを纏いながらどうしようもない残酷な現実を見せられた。

エヴァンゲリオンシリーズの楽曲を使用するのも庵野秀明監督の集大成として感じられプラスに働いた。

ゴジラの能力も次々に登場して非常に面白く何度も繰り返し観たい作品になりました。

 

続編は?

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本作は興行82.5億円の大ヒット作。

もちろん東宝もゴジラシリーズは継続したいだろう。ただし「シン・ゴジラ」の直接の続編を作るかと言われると?がでる。

本作はラストに第五形態への進化途中で凍結されたことがわかるシーンで幕を閉じる。

それは、日本の原発同様次いつ動き始めるかわからない怖さを秘めてあの世界がいつまで続いていることに意味があると考える。

そのため続編は作るべきでは無く、庵野監督も続編は監督しないとコメントしている。

ただし、今回ここまでのヒットになったのだからゴジラシリーズは新作を作って欲しい。

個人的にはミレニアムシリーズのように監督ごとに自分の考える最高のゴジラを製作するスタイルをとって欲しい。

ネットでは次の監督候補に山崎貴監督をよく目にする。確かに彼の作るゴジラは良くも悪くも話題になりそうである。

シン・ゴジラ

シン・ゴジラ

 
シン・ゴジラ Blu-ray特別版3枚組

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ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ ([バラエティ])

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